7月30日
表題に「8月」と書きつつ、七月から始まるこのいい加減さ。
…いや、いい加減なのではなく、これは筆者の「思い立ったが吉日、即実行!」という前向きな姿勢を表したまでだ。
それに、八月から始めようとすると明日書くことになるが、晩しか空いていない。翌日は月曜で、そこから金曜まで仕事。そんな晩に趣味で半徹夜をし、翌日ふらふらになっている三十●歳高校教員というのもどうかと思う。
さらに言うと、流行に釣られてブログを開設したミーハー姉ちゃんの様に、ウキウキ気分で始めたわけでもない。むしろ逆に、
「最近、文章力が落ちたなあ……創作もはかどらないし、仕事も前よりえらく時間がかかってる…」
と悩んだ挙げ句、「やっぱ、書いて慣れていくしかないか…」と観念して始めたコーナーで、だから日曜の晩に一から始めるには重すぎるのだ。
え?『来月を待たずに始めた訳は分かったけど、そういう事をいつ思いついたのか』って?……………えー………二週間、いや、二ヶ月ぐらい前……かな?
………ぜんぜん「思い立ったが吉日、即実行!」じゃないのであった。
友人(筆者より一回り近く年下のお嬢さん)から、以下の様なお題を頂戴した。
5番目までの各問も、うら若き女性が回してくるモノとして非常にアレだが、特に注目すべきは6番目だ。友人も「友人から『5人』の一人として指名された」という。
…つまり、この罰ゲームのごときアレな質問に対するアレな答えが、5の乗数でもって今日も方々のサイトで花開き続けている訳だ。
「かような事態を放置していては、遠からずこの国は滅びる」
そう思った筆者は、大胆かつ正直に答え尽くす事を以て、この恐ろしい陰謀を徹底的に粉砕しようと判断したのだった。
……………恐ろしい敵であった。しかもこの敵は、サイコメトリックな攻撃能力を有していた様だ。その証拠に、敵は筆者の大胆かつ正直な回答で粉砕されたにもかかわらず、数時間経った今も、激しい自己嫌悪が私を苛んでいる………。
8月10日
2日晩から4日まで、三重県・南紀地方に行って来た。
夏の旅は田舎に限る。田舎は涼しい。日が照って暑くても、東京の様にベタつかない。
とあるオフ会のキャンプ。他の関東出発組と車で行けるはずだったのだが、事情あって私ひとり列車にて現地合流となった。
紀伊半島の外周というのは、山が海まで迫り、そこを線路や道路がアップダウンを繰り返しながらくねくね走っているという「典型的な日本の海岸線」である。そして、関東組にただ一台用意された車は、漫画『イニシャルD』でおなじみのスポーツカー「トレノ」。これほど『大勢乗ってみんなでキャンプ』、そして『登坂』という用途からかけ離れまくりの車種もないが、それに無理やり4人乗るという。
これに、前任校で一部のガキどもからひそかに「熊親父」「豆タンク」と呼ばれていた私が加わったらどうなるか。
現に以前、但馬の海沿いをこの車に5人乗りで走ったところ、ハンドルを取られそうになるわ、遠心力でドリフトしそうになるわ、ブレーキは利かないわで怖くて30キロぐらいしか出せず、後ろから煽られまくりだった。
かくして、比較的資金力があることもあって、私が車から降りたのであった。だが、列車の旅は望むところだ。そして、学生時代に、それも夜に通りかかったきりの区間となれば、私がまっすぐ現地まで行くはずがない。
3日早朝、名古屋では空に雲がかかっていたが、関西線を南西へ下るうちに晴れ間が広がってきた。亀山の駅で、乗り換えの紀勢線を一本見送って寄り道。交通の要衝だった名残を残す、広く、そして昔ながらの駅構内にセミの声が響き、純朴そうな高校生たちがまとうYシャツやブラウスの白さがまぶしい。そして、国鉄時代から残るデッキ付き・ボックスシートのディーゼルカーで緑の中を駆け抜ける。
…なにもかがまばゆく、それでいて涼しげ。これぞ、田舎の夏の朝!
津を過ぎると平地になり、田んぼが広がる。やがてふたたび林の中に入り、鉄橋を越えると、青々とした稲田の真ん中に、伊勢方面・新宮方面の分岐点:多紀駅。
「このロケーションで、さわやかに撮り鉄と行くか」
すがすがしい快晴の下、青々とそよぐ稲の海に誘われて、気温は高かろうがカラッと爽快な田舎の平原へ………。
「……………むし暑い。」
「田舎は涼しい。暑くても東京と違い、カラリとしている」というのは決して私ひとりの勝手な先入観ではない、と、今も堅くそう信じたい。しかし、このまとわりつく様な皮膚感覚は、東京の真夏のそれだ。………そう、この一帯は、降水量日本一(=湿気日本一)の町:尾鷲から、わずか数十キロしか離れていないのだった。そういえば今思い出すと、途中で降りた人々の中にやたらと扇子で扇ぐ姿が目立ってたっけ…。幾多の旅行体験とその下調べに基づき「日本地理ならまかせろ!」なはずの私が、何ともうかつであった。
だが、いまさら行先を北海道へ変更するわけにも行かない。近場の名所といえばお伊勢さんぐらいだが、時刻表を見るとタッチして戻ってくるぐらいの時間しかとれない。…多紀で降りてしまった時点で、この蒸し風呂の様な土地で撮影をする以外、有用な時間の使い道が残されていないのだった。
線路の周り一帯は、車内から見た通り、田んぼの中にも川の堤防にも木陰ひとつない。障害物がないというのは、一般論としては最高のロケーションだ。しかし、カメラをのぞいていると汗が滝の様に顔を流れ落ち、危うくカメラを水浸しにしそうになる。あわてて顔をブルンブルン振って汗をふるい落とす。と、遠くから列車の音。あわてて再びファインダーをのぞく。また汗が出る。が、列車の姿が見えていて、もうカメラから顔を離せない。
「何してるか!はよ来いっ!」
時速80キロぐらいで疾走している列車にそう叫び、シャッターを切り終えるや吸盤をひっぺがす様な勢いでカメラを引き離し、顔を左右に振り乱す。生温い液体が蒸し風呂の様な大気中に放たれる。堤防で何かの工事をしているおっちゃんが、珍獣でも見る様な顔でこちらを眺める。…「タオルはないのか」って?あるよ。絞ると汗が音を立ててしたたり落ちるタオルが。
二時間あまりの間に、「この先の道中の分も含めて」というつもりで買っておいた缶ビール二本とお茶のペットボトル一本とをすべて空にしてしまった。写真撮影というよりサウナに行った様な気分である。あと、腕が見事に真っ黒く焼けた。
…よし、タダでサウナと日焼けサロンに行った、ということにしよう。
目的地である紀伊半島の漁村・紀伊長島で一晩楽しく過ごしたが、ここも夜はさておき、翌朝も早くから蒸し暑かった。真っ白い太陽が海をギラギラ照らすばかりで、子どもの頃、ラジオ体操の時間に感じた様なほのかな涼しさが見あたらない。同趣味の連れと貨物列車の撮影をしながら、「きっとここいらの親や小学校の先生は『勉強は朝の涼しいうちにしましょう』なんて言わへんのやろなあ」と思った。
ただ、現地の名誉のために言っておくと、あくまでも南紀地方、特に紀伊半島の海沿いは、見事な景色を持ったいい田舎である。何より日本有数の降水量ゆえに、山という山に背の高い木々が生い茂り、緑が豊かで色も鮮やかだ。しかし、その降水量がもたらす湿度ゆえに、次はもう少し季候のいい時期に行こうと思ったまでである。
多紀での「撮影地獄」と合わせ、いかに暑かったかが分かる話を書いておく。炎天下の撮影が終わって我に返ると空腹に襲われ、昼はうどんを食べた上に、張り込んでこんな弁当まで食べた。さらに晩のバーベキューに際し、「食べ盛りが何人もいるんだから、いっぱい買っておいでよ」と買い出し班に勧めたら本当に車一杯に食材を買ってきたため、夕食・朝食とも全員しばらく動けなくなるほど食った。にもかかわらず、帰ったら2キロやせていた。
………あ、ダイエットしたい人には、この時期の南紀はいいかも知れない(私が言っても説得力ゼロだが)。
8月24日
降誕祭、復活祭に並ぶ重要な年二回のミサが、この夏も三日間にわたり、約五十万人の信徒・求道者を集めて執り行われた。私も熱心な一信徒として、厳かな心持ちで参列した。
……………その名は、"ヲタクの甲子園"こと日本最大最強の同人誌即売会「コミックマーケット」。
この間、創作文芸に手を出すなど私の症状はますます悪化しており、今回は三日間ともサークル参加という事態に至ってしまいました、ハイ(汗。
↓レポート:一日目=8/12(金)
あなろぐ・デジタル@大阪板
↓レポート:二日目=8/13(土)
個人的な文芸サークル「新潮文庫」
↓レポート:三日目=8/14(日)
前任校の漫研(ただし一般入場による応援)
以上です。サークル仲間のみんな、お客様各位、どうもありがとうございました。冬にまたお会いしましょう!
………ってだけで終わらせるとなんかものすごく手抜きっぽいな(汗。
でもさ、三日連続で
「→早起き→重い荷物持って有明へ→一日お祭り→打ち上げ→重い荷物持って帰宅→家は同趣味の善男善女で合宿所状態→」
ってやってごらんよ。あなただって疲れちゃって、近況報告なんて書く気力起こらないぜ。
……………え?『でも、それから十日以上経ってるだろ』………えー、まあそのー……(滝汗
それはさておき、夜学時代の仲間にやたらと出くわしたり、十数年前に初めて入ったサークルの同人A氏と偶然(というかその同人の元主宰者にしてコミケスタッフ:M氏の陰謀という説もあるが)隣になって再会したりと、今回は同窓会の様な三日間でもありました。昔の仲間のみなさん、お会いできてうれしかったし楽しかったです。
あと、ウチで合宿した皆様…特に同居人関係の腐女sお嬢様方、こんなとこでよろしければぜひまたどうぞ………いやあの別に、差し入れの食べ物が美味だったからまた持ってきてほしいとかそういう事ではなしに……どうぞその…手ぶらで、手ぶらで、手ぶらで、手ぶらで!(←ぉぃ)
【「近況報告:9月」につづく】